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フェルミエチーズ作りが行われたのは、パインテールファームに近い「エコ・パーク論所原」です。
「エコ・パーク論所原」は、国と県が作ったオートキャンプ場に隣接して、北有馬町が作った、体験農園や自然食レストランを有する環境配慮型農業施設です。
レストランのあるセンターハウスには、調理実習等が行える研修施設もあり、フェルミエチーズ作りはそこで行われました。
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チーズ作りを指導したのは、パインテールファーム(松尾牧場)の松尾順介・まゆ美夫妻、企画は、がまだす(北部九州の方言で「がんばる、精を出す」という意味)ネットである。
写真は、松尾夫妻とアシスタント役の「がまだすネット」の宮川さん(写真右)。
牧場では、経産牛28頭(内、ジャージー5頭)、育成牛12頭(内、ジャージー3頭)を保有、飼料畑は2町歩あまり、したがって、ほとんど購入飼料に依存している。
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1グループ(1家族)当り生乳6Kg の殺菌済みの生乳をステンレス製の密閉容器に入れスタータ(15分間)、レンネット(40分間)を順に加え、約1時間加温を続けます。
この間に生乳が凝固してカードができるまで、静かに置いておく時間を利用して、チーズの勉強会が始まりました。
この時間は、おやつ時間でもあり、まゆ美さんお手製のパウンドケーキを楽しみながらのおいしいひと時でもあります。
「チーズには、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2つのタイプがあります。………」
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勉強会の合間には、チーズを利用した料理時間です。
この日の為に準備しておいた「フェルミエチーズ」を用いた料理を食べながらの「チーズについてのお勉強会」が続きました。
松尾夫妻は、「夫唱婦随」ではなく「婦唱夫随」、活発に動き回りチーズ作りの指導を行いながら、消費者の質問にてきぱきと答えるまゆ美さんを、かたわらで静かに支える順介さんという感じでした。
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「チーズ入りのスープができました」
「私の分はありますよ」
「向こうの方が、まだのようですね」
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「さぁー、ピザトーストができましたょー」
「おいしいですよ、食べて食べて!!」
「お母さん、これ食べていい」
「早くスープを食べてしまわないと、次が……」
「ママ、これ、おいしいよ!!」
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「さァー、できたかな」
「固まってる、固まってる」
「これでカードを細かく切りながら、静かにかき混ぜましょう」
このチーズ作りでは、生乳を保持するための容器を除いて、専門の道具類を使わず、全てが普通の家庭にあるような台所用品を使用している。
カードをカットするのは、フライ返しである。
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「もう掬い上げてもいいでしょうね」
「そろそろ、よさそうね」
掬い上げるのには、小型の笊とステンレスのボールを使用している。
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ホエイと分離したチーズを掬い上げるのは、グループ総がかりの忙しい作業となった。
「どれだけできているかは、いろいろな条件によるので、グループによっては、多かったり、少なかったり差ができますよ」
ますます、一生懸命になります。
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「チーズの出来上がり量は、普通にやれば生乳の2/10程度です(注)。生乳の質にもよります。ジャージーの生乳の場合は、たんぱく質が多いので、チーズは多くできます。生乳の保温状態によっても、出来上がる量に差が生じます。」
「私たちのは、味噌こしで、三つもできました。他の人たちより多いみたい」
「よくできましたネ」
味噌こしの利用は、掬い上げたチーズからさらにホエイを分離させるためである。
(注:計算上は、生乳6kgからチーズ1.2Kgができる)
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「これで、チーズ作りは終わりです。出来立てのチーズを前にして、感想とか質問とかがありましたらお一人ずつ、お願いします」
(感想、質問の主なものは、最下段に一括して掲載しています)
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「さぁー、できたチーズを持って帰っていただきましょう」
「冷蔵庫に入れて、2,3日で食べごろとなります。10日ぐらいは大丈夫ですよ」
「こうやって、もって帰ろうかな」
「ホエイが出てきますが、大丈夫ですよ」
このようにして、各自が作ったチーズを持ち帰って、この催しは終了しました。
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