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生産者情報

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幻の豚肉「梅山豚」

事業社名 株式会社 塚原牧場
代表者名 塚原昇
所在地 茨城県猿島郡境町2170-1
連絡先 TEL 0280-81-3729
FAX 0280-81-3329

特別な飼養管理について

 現在、日本に飼育されている梅山豚は塚原牧場と独立行政法人家畜改良センターと合わせて100頭前後。中国から初めて日本に輸入されたのは平成元年。その後中国国内においても梅山豚は稀少品種となり輸出禁止品目に指定されている。
 「幻の豚肉」と呼ばれる理由は現在の日本において非常に稀少品種である事の他に、梅山豚という品種の脂身のおいしさにある。
 梅山豚は多産系であり、1回の分娩で15〜18頭分娩する。産子数は多いが超未熟児で生まれてくるため、哺育に充分手をかけても離乳頭数は10〜13頭になる。発育も非常にゆっくりであり、通常の豚が約180日で出荷できる大きさまで成長するのに対し、梅山豚の純粋種であれば約370日、梅山豚にデュロックを掛け合わせた交雑種でも約270日はかかる。
国内の頭数が少ない品種であるため、更新豚の確保が非常に難しい問題となっている。梅山豚(M)の純粋種同士で肉豚生産を続けていけば近交係数が高くなってしまう。そのため梅山豚(M)の雌にデュロック(D)の雄を掛け合わせたMD、またはこのMDの雌にDを掛け合わせたMDDを肥育豚として生産している。
 梅山豚は元々雑食性であり、水草、山野草、落ち葉、どんぐりなどを好んで食べている。より自然に近い環境の中でストレスを与えずに肥育するため、肥育期にはクヌギ林に放牧を行っている。
 また、塚原牧場では梅山豚の生産開始とほぼ同時並行にエコフィードの利用も開始した。高品質な原料の確保、収集、処理加工、飼料設計に苦労したものの、現在では飼料製造専門の会社も設立し、食品リサイクルに貢献している。
 脂身の旨みは数値で表せないが、肉の柔らかさ、霜降りの度合い、肉汁の豊かさ、加熱したときに肉汁をいかに損なわないかは数値によって示されている。黒豚と比較して、全ての検査において数値が上回っている事も美味しさの裏づけになっている。(詳しくはホームページを参照)

生産者として消費者に伝えたいこと

 現在の販売先は、会員制直販システムの「梅山豚倶楽部」向けに3分の1、首都圏の百貨店に3分の1、首都圏のレストランに3分の1となっている。取り扱い店舗については「1地域1業態1企業」に限定している。
 平成元年から梅山豚の生産を始め、平成3年に梅山豚倶楽部を設立。当初は厳しい時もあったが、徐々に会員制直販システムが広がっていった。豚肉の銘柄化が進んでいく中で、稀少な品種として注目され、様々なメディアに取り上げられる事が多くなった。
 現在は引き合いが強く、生産が追いつかないぐらいになっている。あまりメディアに出ないでくれという会員もいるとの事であった。
 中華点心シリーズ(餃子、焼売、小籠包、春巻、肉饅頭)も商品化し、骨付き生ハムの製造も開始した。梅山豚は1頭丸々余すところなく消費されている。
  
 

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